長崎浦上支部 3月例会報告
日時:3月19日(火)18:30~20:40
会場:長崎北公民館・Web
テーマ:創業167年。老舗小売企業の求人活動と共育
報告者:(株)いろはや 代表取締役社長 中山 実津雄会員(島原支部)
出席者数:31名(会員26名(うちWeb3名)、ゲスト1名、他支部3名、事務局1名)
中山さんは一度地元を離れていたが、家業を承継すべく実家に戻り、過酷な現状を知る。足袋屋や旅館など時代のニーズに合わせて業態を変えながら、創業から167 年になる「いろはや」には多額の借金があり、当時の業態の延長では回収のめどが立たない状況だった。特に売掛による安易な販売の習慣や、その回収効率の低さなど山積した問題に直面する。
それでも利益に結び付けるために新たな挑戦を続ける。店舗責任者との意見の衝突や、度重なる社員の退社で悩みながら、解決策が見えないジレンマに悩まされる。
同友会での出会いや先輩経営者の助言などで、企業とは商売とは、人と共に成長していくものと知る。信頼関係を取り戻しつつあるなか、大きなショッピングモールへの出店などを経てさらに経験値を上げ、自分自身と自社の分析を徹底する。
そんななか、八女茶の老舗を承継したまだ若い経営者と会い、受け継がれる物や守るべきものなどの尊さも知り、歴史を残すのも人だと大切な文化も承継していくべきと思い立つ。
商店街の自社前の歴史あるビルを買い取り、多目的なテナントサロンとして再利用を始める。
様々な経験を経て、現在は誰がいかにしてつくったか、何がよいのかを自分自身で納得した、価値があるものを人にも勧めたいと販売する土産品店を出店。
学んで成長することの尊さと、残しておきたい大切な物の素晴らしさに学びの多い報告との感想が多かった。
(文責 橋本 剛)