vol-328

各界から長崎県同友会会員へ向けた熱きメッセージ

企業のDXは経営者の本気から

 長崎県情報産業協会は、長崎県の情報産業に携わる企業88社により構成される団体で、今年1月には設立30周年を迎えました。長崎県中小企業家同友会の会員様には、当協会主催のICT研修を受講していただいた会員様もいらっしゃるようです。この場を借りて感謝申し上げます。
 さて、デジタル社会実現に向けて変化が加速されていく中、わたしたちICT企業は様々な産業のイノベーションを牽引していくキーマンとしての役割を期待されています。また、携わっているビジネス分野も一段と拡がりを見せ、その技術は
AIを代表格として急速に進歩しており、特に生成AIに関する応用技術の発達とその市場拡大は目を見張るものがあります。
 現在、日本政府及び各自治体は「DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進」を重要戦略として位置づけ、高度なデジタル技術を活用した社会の実現に取り組んでいます。長崎県情報産業協会は、長崎県・市をはじめとする行政、県内大学・高校、経済・異業種団体等との連携を図りながら、DX推進に努めているところです。
 昨年より長崎県の補助金が活用できる研修として、会員以外の事業会社対象の1日研修「経営者と担当者のためのDX・ICT講座」をスタートいたしました。好評により、今年度は開催数を増やすと同時に、実践編として2日コースを新設いたしました。ただ、受講者の多くは総務系の社員で、残念ながら経営者の方はほとんど見当たりません。この研修を受講したから、その企業のDXがすぐに進んでいくわけではありませんが、そのための第1歩にはなるものと考えています。つまり、この研修は、DXを進めるために、どのようなことが必要なのか、あくまでその考え方を中心に学ぶ場として有用です。ぜひ受講をご検討ください。

 また、DXにはある程度の費用が必要であり、経営者が将来への投資という認識のもと本気で取り組むことが求められます。そして、現状に適した対応策になっているかチェック機能を持たせるためにも、100%外注(ITベンダー)任せにせず、社内においてIT担当者を育成すべきです。その余裕がない企業は、経営者自らがIT担当者になるべきであると思います。
 末筆となりますが、中小企業家同友会会員企業の皆様が、デジタル社会と共生しながら、さらに成長されることを願っております。

長崎県情報産業協会 会長

濵本 浩邦

生年月日 1960年8月27日 長崎西高校・長崎大学経済学部・ロヨラ大学シカゴ校MBA卒業 1984年 不動技研工業株式会社入社 1993年 同社取締役に就任 1999年 同社専務取締役に就任 2005年 同社代表取締役社長に就任 2020年 同社代表取締役会長に就任 現在、不動技研グループの代表 (不動技研ホールディングス・不動技研工業・PAL構造・シアスタ) 【主な団体役職】 1999年度(社)長崎青年会議所 理事長 (社)長崎法人会 理事 長崎工業会 幹事 三菱長崎造船所協力会社連絡協議会 会長 (社)長崎県情報サービス産業協会 会長