vol. 309(2023年3・4月号)掲載

各界から長崎県同友会会員へ向けた熱きメッセージ

”地域医療”を守ります!

 皆様には日頃より長崎県医師会事業の取り組みにご理解ご協力を賜りありがとうございます。

 長崎県医師会の歴史は古く、1909年に内務省令により発足し、戦後の1948年に新制医師会となりました。会員は、県内の開業医や勤務医ら約3,340人で構成され、予防接種、学校保健、産業保健、地域保健、検査、治療から予防、健康づくりまで、県民の健康を守るため様々な事業や政策実現に取り組んでいます。

 現在、新型コロナウイルス感染症対策として、本会内にコロナ対策協議会を設置し、毎週対策会議を行っており、医療機関がひっ迫状態にある場合などは、本会から「医療危機的状況宣言」などを発出するなど、県民の皆様に感染防止対策への協力を呼びかけさせていただいています。発熱外来や発熱患者の宿泊療養施設などの運営、管理並びにワクチン接種などについても、会員医師が協力し重症化防止に寄与しています。

 また、新興・再興感染症のパンデミックに限らず、日本では豪雨や地震など全国各地で多くの災害が発生しています。こうした突発的な非常事態では地域医療に多大な負荷がかかってしまいますので、医師会としましては、日本医師会災害医療チーム(JMAT)を都道府県医師会ごとに編成して被災地へ派遣し、地域の医療支援活動に参加するなど非常時の医療提供体制を守る活動も行っております。

 今後、人生100年時代を迎えるにあたり、高齢者から若者まで誰もが健康で安心して、生きがいのある生活を送ることができる社会「健康長寿社会」を築きあげるためにも高齢者ができる限り住み慣れた地域で生活できるよう地域の皆様の支えあいや地域包括ケアシステムの構築・推進に向けた取り組みが重要です。また、ポストコロナ社会に向けて、このコロナ禍の中で受診率が低下した各種健診についても啓発したいと考えていますので、是非ご協力をお願い致します。

 私たち医師は、患者さんに信頼される『かかりつけ医』になるべく、さまざまな職種の方々と協力して、それぞれの特性を活かして地域住民の健康を支えます。

 長崎県中小企業家同友会会員の皆様におかれましても、人生100年時代と言われる現代社会において「健康長寿日本一」の長崎県を築き上げるため、お一人おひとりの健康づくりにより一層の御協力をよろしくお願い申し上げます。

長崎県医師会 会長

森崎 正幸

1948年9月30日生
1976年3月 長崎大学医学部卒業
1976年5月 長崎大学医学部産婦人科入局
1976~1983年
 国立嬉野病院産婦人科、健康保健諫早病院、
 国立長崎中央病院、北九州市立八幡病院
1983年11月 島原マタニティ病院開業
1997年3月 島原マタニティ病院退職
1997年11月 宝マタニティクリニック開業
(現在)
【主な現職】
長崎県医師会会長、日本医師会理事
NPO法人長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会
会長、長崎ヒバクシャ医療国際協力会会長 など