五島支部 7月例会報告

日時:7月19日(火)18:30~20:40

会場:福江総合福祉保健センター・Web

テーマ:組織と共に育つ私と職員

報告者:(福)とみのはら福祉会 統轄本部長 堤 康博会員(大村支部)

出席者数:12名(会員9名(うちWeb2名)、他支部2名(うちWeb1名)、事務局Web1名)

堤さんは大村市内で保育、学童、介護、特別支援の事業を経営されており、(通称)タンポポグループは事業所数25店舗、スタッフ数295名と幅広い取り組みをされていますが、現在に至るまでの道のりは、大変だったそうです。
お父様が個人事業主として保育園を設立され、家族経営をされていましたが、教員だったお父様は経営については手探りの状態だったため、職員に対する教育や対応ができておらず、職場の雰囲気も悪く、離職者が多かったそうです。結果的に最後は、創業時の職員は1人を残し誰も居なくなり、赤字経営だったそうです。しかし、窮地に陥った時、職員さんと園児の言葉により、堤さんが立ち上がります。本当に守るべきものは、なんなのか?利用してくれる子供達、働いてくれる職員さんとどうしたら楽しく保育活動ができるのか?堤さんに自主性が芽生え、徐々に変わっていきます。職員と対等に接し、喧嘩しながらも、目標や理念をもう一度確認し、職員さんとの関係性や、経営者としての考え方をゼロからつくり直していったそうです。
堤さんは「この時、危機を脱すことができたのは、お客さんとの信頼関係、きちんとした雇用、相手への尊重、よいコミュニケーションづくり。経営者だけの一方的な考えで、職員を蔑ろにしていては、雰囲気も悪くなり、組織がうまくいくはずもありません。結果、守るべきものが守れない。これはよい組織風土とは言えません。よい組織風土とは、職員に信頼をおき、事業についての喜びや、苦しみを共有することで、風通しのよい職場づくりができ、主体的な共育の場が築いていける。結果として、経営者の最高のパートナー、最高のフォロワー(追随者)となります。」と、組織風土の重要性を熱く語っていただきました。
『この世は良くも悪くも人と人。商売は金儲けより人儲け』
お金も大事ですが、それより大事なのは人と人との関わり方が一番重要であるということを五島支部一同、学ばせていただきました。
(文責 谷口 一則)