大村支部 11月例会開催報告
支部名:大村支部
日時:11月21日(火) 18:30~
会場:長崎インターナショナルホテル
テーマ:『ゼロからの承継!!本当に大切なものとは』
~いち社員から社員と共に築いた経営同~
報告者:アーテック(株) 代表取締役 林田 雅博会員
11月の大村支部例会は、大村支部会員であり、支部共育委員長を務める林田雅博会員による報告でした。
まず、木炭を原料とする塗料の製造販売を手掛け、今では日本国内のみならず海外へも販路を拡大されている会社の紹介、その後現在のアーテック株式会社での活躍に至るまでの経験を同友会との出会いのを交えてお話しいただきました。
高校卒業後営業職として就職していた林田さん。ある時叔父が東京で経営する会社に誘われて転職しましたが、その会社は3か月後に倒産、長崎へ戻ることに。
しかし、横浜で新しい事業を手伝ってほしいと呼び戻され、再び叔父のもとへ戻ることになりました。新しい事業は順調に成果を上げ、ここからというところで今度は叔父が体調不良で倒れ、その2か月後に急死されました。その後少しの間亡くなられた社長の奥様が社長を務め林田さんは専務となりましたが、女性であることや体調の面に不安があったため翌年に林田さんが社長に就任することになりました。
社長就任当初、社長として意欲に溢れていた林田さんでしたが、リーマンショックの煽りをうけ売り上げは年々減少、過去最低の売り上げを記録するまでになってしまいました。更に、そこに輪をかけてクレームの多発、元社員による誹謗中傷の文書のばらまき、そして社員による業務上横領等といった社内外での多くの問題が起きてしまし、会社のピンチに陥ってしまいました。
経営者として将来どうやっていけばいいのか悩んでいた時、ある一人の経営者との出会いが林田さんのその後を変えるきっかけとなりました。それまで社内外で起きてきた問題の原因はすべて「人」が起こしたものであり、それを辿っていくと社長の自分が原因だったと気づいたのです。そこから経営者として何が必要なのかについて真剣に考え、スキルアップするために多くのことを学んでいきました。その中で同友会への入会があり、ワンマン経営からの脱却のために社員みんなで会社を作り上げ、社員と共に育っていくために経営方針や経営理念の想いの部分だけでなく、財務についても学び、「想い」と「そろばん」の両軸で経営をしていくことが大切だと気付きました。それまでの数々の問題についても一つ一つ丁寧に対応していくことにより、少しずつ解決することができ、再スタートを切ることができました。
今では業績も少しずつ回復し、更なる会社の成長のために努力されています。会社の未来のために現状に満足せず突き進んでいる林田さんのお話を聞いて、まだまだ私自分に足りないことがたくさんあると気づかされました。経営者としての責任や自覚、覚悟があることは当然、会社経営のために何が必要なのかを真剣に考えようと思うことができた例会となりました。林田さんありがとうございました。
文責 大村支部 橋口仁一